LIFE.LOVE...

愛してると囁いて

クーラーもかけず、蒸し暑い夕暮れの部屋でただ空を眺めていた。


「彼に逢ってみたかったなぁ…」


土壇場でブチってしまった罪悪感。。。


寝転んでいると主人が帰宅した。


「あれ?出掛けてないの?入院しなくてよかったから行ってきなよ。」



だったら早く知らせてよ…



夕食の支度をしている頃に花火が始まった。



本当ならば、今頃花火観てたのかな…



花火の音だけが、やけに胸に響いていた。。



彼からの「花火はなしです。さようなら。」の言葉がなぜか甦っていた。

迷いと裏切り

彼から「ランチに行こう」とLINEがきた。


彼の車を遠くから眺めながら…



「ごめんなさい。やっぱり逢えません。。」



と彼に返信をする。


主人を裏切り見知らぬ男性と逢うことを神様に諌められている気分…


既婚を隠しているため真実も言えず。。


「あなたに逢う自信がありません。」



彼からの返信は



「僕も自信はないです。15時にもう一度待ち合わせましょう。15時がタイムリミットです。」



少しだけ時間が空いた。



私は自宅に戻り、念のために入院の準備をしていた。



約束の時間まであと30分。。



もう一度サイトを覗いてみたら彼からメッセージ



「花火はなしです。さようなら。」



LINEではなくメッセージ…



彼を本当に怒らせてしまい、縁が切れてしまったと私は虚しさと哀しみに包まれました。

花火大会

いよいよ花火大会当日。


主人は前日からの腹痛と微熱の為会社を休み病院へ。


私は涼しい顔をして化粧をする。


着替えを済ませ待ち合わせ場所に向かう私に主人からのLINE。


「先日から飲んでる抗生剤と脱水で腎臓の機能が悪くて入院になるかも。とりあえず点滴してもらってから決まるわ」




頭が真っ白…



主人には友達と約束しているとは伝えていたが、こんな時に彼に会いに行ってもいいのか。。。



待ち合わせ場所近くで自問自答。



持ち合わせ時刻まであと5分。



彼には少し遅れるとLINEする。



主人から「ランチ行ってきていいよ。入院になったらまた連絡するから。」とまたLINE。



私の中で妻として主人のそばにいくべきか?



さらに時間は過ぎていき、約束の時間を20分も過ぎていた。



彼は静かに待っていた。